はじめに
EA開発やバックテストをしていると「カーブフィッティング(過剰最適化)」という言葉を耳にします。直訳すると「曲線あてはめ」。一見すると難しいですが、要は過去のデータに合わせすぎて、未来で通用しないEAになってしまう現象のことです。
この記事では、カーブフィッティングの具体例と、回避するための実践的な方法を解説します。
カーブフィッティングとは?
EAを過去データに最適化しすぎると、「バックテストでは好成績だが、実運用では負け続ける」状態になります。
つまり、過去にだけ強いEAになってしまうのです。
よくあるケースは以下の2つです。
① 根拠のないデータ合わせ
「2010年10月は上がったからロングだけ」など、特定の期間や条件に合わせただけの調整。
実際には将来の相場では通用しません。
※例外として、クリスマス休暇のように流動性が低く根拠があるケースは除きます。
② 一見根拠があるが実は不安定な設定
「移動平均63と156の組み合わせだと勝率が急上昇した!」など。
一見うまくいっているように見えても、数値を少し変えただけでマイナスになるなら、それはカーブフィッティングの可能性大です。
よくあるのが、バックテストで過剰に最適化し根拠の薄い数値になってしまう事です。
▶ バックテストの最適化についてはこちら
カーブフィッティングを回避する方法
実運用で通用するEAを作るには、以下のチェックが有効です。
フォワードテストを行う
デモ口座で未来の相場に実際に動かしてみる。
ただし修正後はテストをやり直す必要があるため、動作確認用として活用。
長期間のバックテストをする
数か月だけでなく、**できる限り長期間(例:2005年~現在)**で検証する。
期間が長いほど、偶然の勝ちに依存しないEAが見えてきます。
複数のヒストリカルデータで検証する
FXDD・MetaQuotes・Dukascopyなど異なるデータでテスト。
どのデータでも安定した成績なら信頼度が高い。
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スプレッドを変えて検証する
スプレッドを広げても利益が残るか?
極端に結果が崩れるならカーブフィッティングの疑いあり。
ビジュアルモードで確認する
トレードを1件ずつ目視で確認。
「なぜここでエントリー?」「この決済は根拠ある?」をチェック。
※負けトレードを受け入れることも重要です。
ナンピンなしで検証する
ナンピンに頼ると損失が隠れやすい。
ナンピン無しでも勝てるEAか? を確認しましょう。
まとめ
カーブフィッティングはEA開発者なら誰でも直面する課題です。
100%回避するのは難しいですが、長期テスト・複数データ検証・スプレッド変更・ビジュアル確認を徹底することでリスクを大幅に減らせます。
👉 EAバックテストの基礎や最適化の流れは、以下のまとめ記事からチェックしてください。
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